「建設業界の未来はいかに!?」人材不足からみた課題と対策
どう見る?建設業の今
またまた登場しました!さるおです。
あっ!さるおさん、今日はどうしたんですか?
建設業界は需要が途切れるリスクが少ない、安定した仕事です。なのに!なぜ!新たな人材が不足しているのでしょう…。
たしかに建築物は、建てたら終わりではなくメンテナンスや再建の必要があるので、建設業の仕事がなくなるという可能性はとても低いと言えそうです。
なぜなんでしょう!
情熱を持って汗を流し、力を合わせてひとつの建物を作り上げる!こんなに立派な仕事なのに…
今回のコラムでは、建設業界が直面する人材不足の原因とその対策について紐解いていきます!
実際に建設業で働く【さるおさん】
さるおさん、とりあえず冷静になって実際の建設業の現状について教えてくれますか?
あぁ、取り乱してしまいました。それではお話しましょう!
そうですね、私が入社したのが26年前。
その頃に比べると、労働環境がだいぶ良くなりました!
若い頃は先輩の職人から技術は見て盗むのがあたりまえ。その上、失敗すると怒鳴られる…。
今はどんな感じですか?
そうですね。若い人は貴重な人材です!
今は1から丁寧に教えるベースができ、研修やスキルアップ試験も昔より充実しています。
現在のさるおさんの労働環境について教えてください。
そうですねぇ。
給料は経験を重ねるごとに上がってきてそこに不満はありません。
でも、やっぱり定期的に連休がほしいですね。建設業は土曜日、祝日の休みがなかなか取れないんです。
身体がなかなか休まりませんね。
正直身体は慣れています。ただ…子どもたちとの時間がね、あまり取れないんですよ。学校行事とか、参加したいじゃないですか。
ほうほう。それでは建設業のこれからについてどう思いますか?
60代以上の職人が一気に辞める、5年後10年後が本当に心配です。人手がないということは会社として仕事が受けられないですからね…。
建設業の人材不足の現状
まずは建設業の人材不足についてみていきましょう。建設業は、熟練した職人不足が慢性化しています。
わが社の熟練した職人たちも年齢は50代〜60代。
10年後には職人の数が大幅に減ってしまう現実が待っています。
残された我々はさらに仕事量が増える。
しかし、限られた人数では工期に合わせた仕事をこなせない…そうなると残業に…休日出勤に…
建設業の人材不足問題は切実です。
建設業の給料形態の実態
さて、次は給料のお話。
お金の話は難しそうだなぁ…耳をふさぎたい。
聴かザルになってはいけません!!
さるおさんの生活にも直結している話ですよ!
ゼネコンと労務単価
建設業では、発注者が工事の依頼をしてから建物が完成するまでにたくさんの企業が関わります。
大きな建設物の場合、発注者が最初に依頼するのはゼネコンですね!
ゼネコンとは?
ゼネコンは、建設プロジェクト全体を管理・監督する企業です。
プロジェクトの計画、設計、施工、完成までの全工程のまとめ役です。
労務単価とは?
労務単価は、建設労働者が1時間あたりに受け取る賃金のことをいいます。
国土交通省が毎年「公共工事設計労務単価」を発表し、これが基準となります。
【2024年 職種別の労務単価】
型わく工→28,891円
大工 →27,721円
鉄筋工 →28,352円
がしかし!!
これが職人に全て払われるかというと、そういうわけではないんですよね。詳しくは、建設業のお金の流れを見てみましょう。
ですよね!!?労務単価の金額をみてちょっとびっくりしちゃいました!
建設業のお金の流れ
ゼネコンはプロジェクト全体のコストを管理するため、労務単価を基に予算を組みます。
発注者
元請けに工事を依頼し、契約金額を支払う
↓
元請け(ゼネコン)
工事全体を管理し、一部の工事を下請けに発注。元請けは発注者から受け取った金額から管理費や利益を差し引いて、残りを下請けに支払う
↓
下請け
受け取った金額からさらに管理費や利益を差し引き、必要に応じてそれぞれの会社に支払う
↓
孫請け(施工会社)
下請けから受け取った金額で工事を行う
【実際に職人がもらう給料】
発注者がゼネコンに支払った金額からさまざまな管理費や利益が差し引かれ、残りの金額が施工会社に入ります。
会社はそこから、従業員の給料を支払います。
以前は下請けや孫請けを通さず、1人親方として直接契約で働く職人もいたのですが、今は安全管理の問題などで1人親方として現場に入れない場合が増えています。
建設業の給料はなぜ日給制が多い?
建設業界では長年にわたり日給月給制が一般的です。そうすると…
休みが増える=給与が減る
という現象が起こります。
なぜ、建設業は月給にならないのだろうか?
たしかに、休暇や病気での欠勤が収入に直接影響するため、生活設計が難しくなる月もありますよね?
建設業に日給制が多い理由がいくつかあるようです。順番にみていきましょう!
理由1 労働時間の変動
建設現場では、工期がせまる忙しい時期は、残業や休日出勤が必要になる一方、現場に空きが出た場合には、労働時間が短くなることもあります。
日給制はこの変動に柔軟に対応できるため、採用されやすいのです。
理由2 仕事が天候に左右されやすい
悪天候により、現場作業ができない日は仕事が休みになる場合もあります。
月給制だと会社は休みが多い時期も一定の給料を支払うことになります。日給制はこの場合も柔軟に対応できるため、会社にとってのメリットが大きいですね。
理由3 雇用形態の多様性
建設業では、正社員の他にも契約社員や派遣社員、フリーランスといったさまざまな雇用形態の従業員が一緒に働いています。
日給制はこれらの雇用形態に柔軟に対応できるため、広く採用されています。
働いた分だけ、給料が増えるので従業員のモチベーションにもなるようにも思うんだけど…
いえいえ!
ライフワークバランスが大切と言われる時代ですよ!
過重労働は怪我や病気の原因になります!
近年では安定した収入を求める声が高まり、月給制への移行を進める会社も増えているようですよ。
労働環境の課題
長時間労働と休みにくさ
人材不足、現場全体の工期により、忙しい時期には長時間労働があたりまえになってしまっているのが現実です…。
2024年4月から働き方改革関連法が完全施行され、時間外労働の上限が規制されました
しかし…↓
休むと自分たちの仕事が遅れる上に、次の工程を担当する職人の仕事にも遅れが出る
↓
建物すべての工期が遅れ、自分の会社以外にも迷惑がかかる
こんな事情で職人は無理をしてでも働かなければならない状況になってるんだなぁ…
夏は暑く、冬は寒い建設現場
外での仕事は暑さ・寒さとの戦いです。
近年、尋常じゃない暑さの日も増えてきましたよね。
そんな日は、熱中症にならないようにこまめな健康観察や休憩が必須です!
しかし!!
熱中症警戒アラートが出る
↓
休憩をこまめに入れる
↓
工程が遅れる
↓
工期に迫られ体に無理をさせながら作業する。または、夜間の作業になる
休憩所には
「土日は休もう」の張り紙があるのですが、現場は動いているので土曜日、祝日は当たり前に仕事です。
工期との追いかけっこなんですね。これは、会社ひとつの問題ではなく、建設業界全体で取り組むべき課題が見えますね。
建設業の今後の課題と対策
何にかえても必要なのはマンパワーと若手の育成!!なんです。
人材が増えれば、作業工程にゆとりができます。
【人材確保と育成】
そのためには
- 外国人労働者の雇用導入
- 女性の雇用促進
- 若手の育成
が必要です。
外国人労働者の雇用促進
外国人労働者の雇用で、若い層の労働力を確保できます。その結果、従業員の労働時間にゆとりが生まれますね。
日本で働きたい外国人労働者を雇用し、日本の文化や技術を学んでもらうことでより良い人材を育成していきます。
女性の雇用促進
建設業界の人手不足は、女性の雇用促進により、多くの労働力を確保することが期待できます。
まずは更衣室やトイレなどの環境整備をして、男女問わず働きやすい職場にしていくことからだな!
1番心配されるのが体力面ですが、技術の進歩により、力仕事を補助する機械やツールが増えてきており、徐々に改革されつつあります。
若手の育成
インターンシップを導入することで、学生に実際の仕事の様子を知ってもらい、建設業を進路の選択肢として考えるきっかけになります。
そして職業訓練校では、建設業に必要な知識や技術を学べます。
訓練費用は無料または低額で提供され、訓練期間は自分のスケジュールに合わせて選ぶことができるので、学生だけでなく転職を考えている社会人の方にもおすすめです。
【労働環境の改善】
デジタルトランスフォーメーション(DX)について知っていますか?
デジタルトランスフォーメーション?
変身できそうで、なんだかかっこいいなぁ!
機械化を促進していくことにより…
例えばですよ、こんなふうに建設業でもデジタル化が進んでいます。
現場をリアルタイム監視
ドローンや定点カメラで、現場の状況を正確に把握できます。現場の危険をいち早く察知し、事故を未然に防ぐことができます!
図面や作業管理をデジタル化
紙の図面や手作業による作業管理にAIを導入することで、データが安全に保管でき情報が必要な関係者全員がデータを迅速に把握することができます。
重機の自動化
重機を自動化することにより、体力差や知識、技術をカバーできるのです!
まるで、ド〇えもんの世界みたいだ!!
今回は建設業の人材不足からみえる課題と対策についてみていきました。
この先も日本のいたるところで必要とされるであろう建設業界の仕事。
自分の成し遂げた仕事が地図に載る!なんとも誇り高い仕事です!今後の建設業が目指すところが少しだけ見えた気がします!
最新技術や業界全体の広い意識改革により、建設業の人材不足や労働条件がどんどん良い方向に向かっていきますように!
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